高齢者の窒息予防 餅は1センチ角以下に

注意喚起
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★考察★
年末年始のお餅は子供の頃から過ごしてきた大切なお正月の習慣です。
多くの考え方がありますがあまり神経質にならずに
「(お餅、硬いもの)〜ではダメ!」や「(もっと細かくしなくちゃ】〜しなくちゃ食べられないでしょう!」
などの心無い言葉が飛び交うようなことを避けて「当事者:ここでは高齢者さん」に立場に配慮した対策をすると良いでしょう。
健康や安全に「配慮」するというのは そっと静かに相手にとって心遣いをすることです。
本題とずれましたが筆者の経験でお話してみました。
みなさんはいかがでしょうか?
★ここまで考察★

もうすぐお正月。年末年始には、餅を喉に詰まらせるなど、高齢者の窒息事故が後を絶ちません。
事故の予防や万一の場合の対処法は、どうしたらいいでしょうか。
国立病院機構熊本医療センター(熊本市中央区)の作永江里・救命救急センター副看護師長(救急看護認定看護師)に聞きました。(高本文明)

─窒息事故の発生状況は。
窒息は家庭内での不慮の事故では例年、発生件数が最多です。特に年末年始が多く、1月では高齢者が9割を占めます
─なぜ餅は喉に詰まりやすいのですか。
ねばねばした弾力があり、かみきれず、丸のみしがちで、喉に詰まりやすいのです。
高齢者は、かむ力や飲み込む力が弱く、唾液の出方も悪いので、食べ物が詰まりやすく、詰まったものを吐き出す力も弱くなっています

─餅による窒息の予防法は。
まず餅を1センチ角以下ほどに細かく切って、食べやすく調理することが大事です。
餅は40度以下で固まりやすくなりますので、できれば温かいお茶などと一緒に食べるか、お雑煮のような汁物に入れて食べましょう。
大根には、餅の粘り気を少し弱める成分が含まれますので、すり下ろした大根と一緒に食べてもいいでしょう。あとは、とにかくよくかむことです
食べることに集中するため、おしゃべりは飲み込んでからにしましょう。
万一、詰まらせた場合のため、できれば誰かと食べた方がいいです。また、餅の代わりに小さくした白玉団子を使ってもいいでしょう

─もし詰まらせた場合は。
喉元を両手でつかみ、苦しそうなしぐさは、窒息を示すサインです。意識の有無を確かめて、意識がないときは、すぐ救急車を呼んでください。
意識がなければすぐに心臓マッサージをします。
意識があれば、せき込んでもらいますが、それでも取れなかったり、せき込めないときは窒息解除法を行います
見えない異物を決して無理にかき出そうとしないでください。また、安易に掃除機で吸い取ろうとしてはいけません
─窒息の解除法には、どんな方法がありますか。
背部叩打[こうだ]法と腹部突き上げ法があります。
背部叩打法は、まず窒息した人の頭を下げ、手のひらの付け根で左右の肩甲骨の間を、力強くたたき続けてください。
頭の上に向かってたたくイメージです。詰まったものが取れるか、窒息した人の意識がなくなるまで繰り返します

─腹部突き上げ法は。
まず、患者の後ろに回り、へその位置を確認します。患者のへその上で、みぞおちよりも十分に下の部分に、こぶしを当てます。
そして、反対の手でこぶしを上から包むように握り、素早く手前上方に向かって圧迫するように突き上げます
ただし、腹部突き上げ法は絶対に妊婦や乳児には行わないでください。また、異物が除去できても必ず医療機関を受診してください
(2017年12月27日付 熊本日日新聞夕刊掲載)

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