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彩りあふれる豊かな生活をもう一度取り戻す

えがお歌壇

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日本人とお茶は切っても切れない関係です。一杯のお茶が心をなごませるのは周知のとおりです。「まぁ、お茶でもどうぞ」と辛い時も悲しい時も、そばにあったものです。日本茶といってもその起源から製法まで諸説あり、それはその土地の風土そのもの。ぜお出かけした時のお茶を楽しむ時に三十一文字を思い浮かべてみましょう。

木陰茶屋葉山の街にそっとあり海のほてりと登る朝陽と    秦 佳子
ティーカップ横に置かれた歌集詠みあなたの訪れ記念すべき日 渡部愛子
春の日に紅茶を入れたテラス席二人で飲んだ木漏れ日探す   遠井正子
縁側の茶飲み友達二人来て孫の話に春の花咲く        遠井正子
女子会と名前を変えた今昔の茶飲み友達ともに傘寿で     鈴木勝子
喫茶店戦後の街のそこそこに響く歌声夕暮れどきに      酒井則子
一方の夫婦茶碗を左手にもう一方は視線の先に        桜庭歌夢
我が孫が茶摘み娘になったとの手紙をそっと袂に仕舞ふ    中林ひろき
一日を古本街と楽器街御茶ノ水と言う都会の日暮れ      渡辺かおる
歌声がこだまするよう「懐かしい学生街の喫茶店」聴く    佐藤和弘
茶畑に輪郭鋭き配色の娘の声が際立つ季節          小野貴利
結納の茶こそ良い茶葉使うなと地元に伝わる思いやりあり   吉澤みどり
旅の朝ごぼう茶土産に取り出して風味の高さ自慢げに話す   大井紀美子
京都から抹茶の香りの贈り物外国人の定番と聞く       森総司
この春も新茶のお知らせ届きおり緑の写真とともに知らせる  渡部愛子

短 歌の題
六月末〆 雨
七月末〆 海
八月末〆 月 です。

奮ってご応募下さい。

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