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2020/02/15えがお短歌

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2020/02/15 えがお歌壇

 こんにちは。短歌というのは、難しく考えなくても「思ったこと」「考えたこと」をしっかり57577の形にすれば大丈夫です。細かいことはあまり気にせず作ってみましょう。今月のテーマは雪。さっそく歌を見てみましょう。

災害の瓦礫を運ぶ軽トラは雪を搔き分け河川敷を走る   

剣持政幸

地震に水害と、近年は非常に多くの災害がありました。夏ごろ起こった災害の瓦礫が、雪が降る季節になってもまだ片付いていないというのは、悲しい現実です。 雪を掻き分けて走る軽トラが力強いです。


わたくしのあるべき道を確かめつつ積もった雪に足跡をつける  

ひじり純子

人生のことを重ね合わせているように見えるのが印象的な歌です。雪がふるとたしかに自分の道が見えません。それは、人生に似ているように見えます。


二階より雪を踏みしめ屋根に出る雁木連なる街の一時  

木村育代

私も雪国の出身なので、二階まで雪が積もる様子というのは懐かしく思い出しました。雁木というのは雪国の商店街などで見かける雪除けのための形です。何気ない風景ですが、雪国の様子をうまく表現できています。


わんぱくが作りし雪の落とし穴母を落として大目玉食う  

遠山三四藏

面白いお話で、落とし穴にお母さんを落として大目玉をくらったというご自身の昔のできごとでしょうか。「母を落として」というところに、意外性があります。


プツプツと大根おろし息をはきテレビで覚えし雪見鍋煮ゆ   

鈴木宗子

大根おろしをいっぱい入れて作る雪見鍋。こういう日常のなかから歌の材料をもってくるのは楽しいですね。


それでは、また来月、お会いしましょう。


 

 

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