20191215えがお短歌

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2019年12月15日えがお歌壇

今月から新しくこのコーナーを担当することになりました。よろしくお願いいたします。木枯らしは目に見えないものなので、歌にするのは少し難しいお題かもしれません。お題と関係ない自由詠でも構わないので、ぜひ3首は送ってみてくださいね。鈴木さん「ヘリ六機」という具体的な着目がすばらしいです。出水さん、カーテンがめくられていくように四季がくるという繊細な把握。新垣さん、蝉の声を聞いて、自分の心のうちに湧き出てくる命の短さが表現されています。


ヘリ六機頭上めぐりて西空へ暗き記憶のじわり浮かび来    鈴木宗子

ひんやりと木枯らしの手が頬を撫でめくられてゆく四季のカーテン 出水陽

彼岸過ぎてなほ鳴く蝉の声おのずから問ふ死といふものを   新垣玄龍


空っ風木枯らし木枯らしびゅんと吹け軒の干し柿びゅんびゅん揺れろ  橋本靖至

太陽と勝負をしない木枯らしに叩かれている教室の窓      えんどうけいこ

木枯らしが吹き荒れる朝何思う君の瞳の陰り読めない    渡辺弘

ああ冬だ冷気が身体を凛とする木枯しの中曇天仰ぐ    木村育代

七十路までもただひたすらに歩みきも来し方辿れば木枯らしも吹き 大石規余江

こだまする葉擦れの音と波の音木枯らし吹けば新しい冬    近藤和康

木枯らしの吹き抜ける朝霜枯れた刈り残しの稲ヒュルリと揺れる    剣持政幸

木枯らしと共に旅立つ朋友に一喝俺は死んでたまるか    啓児

木枯らしが冷たく刺さる懐にお持ち帰りで軽減税率    丸本一輝


短 歌 の 題

十二月末〆 氷

一月末〆  雪

二月末〆  梅

奮ってご応募お待ちしています。

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