A中学の人権集会高齢者理解当日のまとめ


2026年6月。港北区内の中学校にて人権集会、高齢者理解と言う授業を任せていただきました。三日間に分けて、各学年ごと200名以上の生徒さんの体育館に集め、授業をやらせていただいたその内容を抜粋して記載いたします。

以下内容です

講師は本間克之です。
1963年生まれの63歳です。港北区の北山田駅近くに6歳で引っ越してきて、山田小学校、中川中学校を卒業しました。
営業マン、児童劇団のマネージャー、出版社勤務を経て、現在は高齢者向けの新聞であるフリーペーパーえがおを紙で毎月2万枚発行しています。
趣味はインラインスケートで、新横浜インラインスケートひろばによく行きます。他にもバイク、キャンプ、横浜DeNAベイスターズの応援など、アクティブに活動しています。
介護職として15年以上の経験があり、現在も夜勤を含めて現場で高齢者や認知症の方の介護を続けています。

1 港北区の多様性とクイズの答え


港北区にはさまざまな人が暮らしています。男性、女性、子ども、学生、社会人、独身の人、夫婦、そして高齢者など、多様な人々で構成されています。
集会の中で実施した港北区に関するクイズの正解は以下の通りです。

港北区の人口について

正解は300000人よりも多いです。実際の人口は約36万人です

港北区内の中学生の人数について

正解は1万人よりも少ないです。今年の3月時点での人数は8871人です。

港北区内の中学校の数について


正解は9校です。区内には9つの中学校があります。

近くにある公園の大きさ比較

近隣公園を地図と名前で示して近隣のことを知っているか興味を持ってクイズにしました

2 高齢者の現状と3つの区分

港北区の高齢者に関するデータと、高齢者の生活状況による3つの分類について学びました。

港北区の高齢者人口

65歳以上の高齢者は約72000人います。これは中学生の人数の約10倍にあたり、区内の5人に1人以上が65歳以上ということになります。さらに、75歳以上の後期高齢者は約4万人で、約9人に1人にのぼります。

高齢者の3つの区分

高齢者と一言で言っても、全員が同じ状態ではありません。大きく以下の3つに分けることができます。
1つ目はアクティブシニアで、全体の約20パーセントです。仕事や趣味を楽しみ、活発で元気な高齢者のことです。バイクに乗ったりスケートをしたりと、活動的に過ごしています。
2つ目はノーマルシニアで、全体の約80パーセントのうち大半を占めます。大体のことは自分でできるけれど、若い頃のようにはうまくいかないなと感じている、ごく普通の街の高齢者のことです。
3つ目はケアシニアです。家から出ることが難しかったり、生活の中で他の方の手助けやお世話が必要だったりする高齢者のことです。


現在、高齢者全体の18パーセントにあたる約13000人が介護保険などのサービスを受けて生活しています。これは、港北区内の中学生全員を合わせた数よりも多い人数です。

3 認知症への正しい理解と誤解

高齢者が誰かの手を借りて生活することになる一番の理由は認知症です。
認知症の定義
大人になって普通に暮らしてきた人が、脳の病気などが原因で、日常生活や社会生活を正常に送れなくなってしまった状態のことを言います。
よくある誤解
世間一般では、認知症になるとすべてを忘れてしまう、急に怒り出す、何もできなくなるといった悪いイメージを持たれがちですが、これは大きな間違いであり、完全な誤解です。外見や一瞬の言動を見ただけでは、その人が認知症であるかどうかは分かりません。

認知症の方の心の内
認知症の方の多くは、周囲の人以上にとても敏感です。自分が失敗してしまったことには気づいています。そのため、周りに悪口を言われているのではないか、ミスを指摘されるのではないかと、頭の中がもやもやして常にドキドキし、不安な気持ちで過ごしています。

4 えがおの気持ちを伝えるための接し方のヒント

街の中で困っている高齢者や認知症の方を見かけたとき、無理のない範囲で上手に手助けをするための大切なポイントです。

相手の言葉を否定しないという接し方
もし認知症の方が、暑い日に今日は寒いねと言ったり、1人しかいないのに友達と一緒に来たと言ったりしても、暑いですよとか1人じゃないですかと否定してはいけません。
まずは、そうですね、寒いですか、そうなんですね、お友達と来られたんですね、と受け止め、話をしっかり聞いてあげてください。否定をしないことで、相手の不安を和らげることができます。
無理をせず、大人の力を借りる
もし困っているお年寄りを見かけて、自分1人では対応が難しいな、心配だなと思ったときは、決して無理をせず、近くにいる複数の人数で関わるか、周囲の大人に状況を伝えて手助けを求めてください。

5 地域での取り組みとお知らせ

認知症についてもっと詳しく知りたい、夏休みの宿題や課題として勉強してみたいという方向けに、地域で以下のような活動を行っています。
認知症サポーター養成講座
講師の本間が先生を務める、誰でも参加できる無料の講座です。毎月8日の午後8時から、豆戸町内会館で開催しています。なお、直近の8月8日は土曜日のため、午後1時からの開催となります。事前の予約は不要ですので、保護者の方に伝えてから気軽に参加してください。


えがおカフェ
毎月8日の午前10時から、スターバックスコーヒー大倉山店の2階で開催しています。認知症の方やそのご家族だけでなく、看護師、医師、介護職、そして地域に住む普通の人がたくさん集まって、そっとお互いを見守りながら交流しているカフェです。

まとめに変えて

目の見え方が人によって違うように、言葉というものは1つの単語だけで全員をひとくくりにしてしまいがちです。高齢者や認知症という言葉だけで判断せず、一人一人が違う気持ちを持ち、違う悩みを持って暮らしているという多様性を理解することが大切です。
一番大切なことは、本人(ほんにん)の話をしっかり否定せずに聞き、その人の気持ちを大切にしながら関わっていくことです。大人のぼくも先生も職員さんも頑張っています。A中学の皆さんも、これから地域がもっと暮らしやすくなるように、それぞれの場所で頑張っていってください。