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彩りあふれる豊かな生活をもう一度取り戻す

特集 吉田 典さん  91歳

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昭和3年2月10日生まれ岩手県盛岡出身
夏は北上川で泳ぎ、冬はスキーを楽しめる素晴らしい自然の中で育つ。
どちらかと言えばおとなしい少年時  代。
父親が軍人だったこともあり、予科練に入隊し、三重県丹波市の三重海軍航空隊に入隊。
蓄膿症の手術をした後で飛行機は乗らなかった。
終戦後、盛岡に戻り、農業技術院の仙台管区盛岡気象台の仕事に就く。
農業試験場で農業と気象研究に携わる。
その後、国際外語大学に入学するため東京の江古田に住む。

 

途中から明治大学法学部に入学。
卒業後は叔父が経営していた東京都品川区武蔵小山の電気関係の会社に入社。
定年まで勤めあげる。 31歳の頃、奥様と見合い結婚。
会社に勤めていた頃から庭や盆栽に興味があり、働きながら庭園管理士資格取得。

こちらの名前が「吉田岳泉」 
定年後シルバー人材センターに入り、庭木の剪定活動をしていた。
70歳を過ぎた頃、依頼先で雨天作業中、足を滑らせて崖から滑り落ちてしまった。
脊髄損傷で市民病院に3ヶ月入院。
それから手足が思うように動かせなくなってしまった。
辛いリハビリも乗り越えて退院したが、この頃、特に希望もなく、自然に諦めの気持ちが強くなってしまい、時折、自宅の庭いじりをして過ごす生活だった。
そんな時、新聞の切り抜きを再開。
20代から興味があったそうだ。
現在では本格的に開始し、この3月からは毎朝5時に起きて新聞の切り離しを3時間行う。
朝ご飯を食べてから、お昼まで切り取った新聞を整理するために精一杯時間を使う。
楽しくて楽しくて仕方がないですよ
切り抜きのテーマは「天声人語」、「経済気象台」と進めていたが、今では気になるコーナーを次々とスクラップ。
新聞がスカスカになるまで活用している。
「皮肉たっぷりの記事や面白いジョークがあると楽しくてね」と記事を見てクスリと笑うこともあるそうだ。
その魅力は新しい言葉や考えに触れて、それを覚える事がとても楽しいんですと話す。
今は幸せですかと尋ねると好きなことをこんなにしていられるんだから幸せです としっかりと頷いた。
好きなことをしっかりと楽しんで暮らしてほしいとプラチナ世代への提言もいただいた。
大好きな海外のプロレス番組は深夜でも起きて視る。
「ファイトが湧いてくるんだ」と元気の源になっている。
少し耳が遠いが、だからこそ相手の話しを一生懸命に聴き、噛みしめるよう一語一語語りかけてくれる吉田さんの言葉は深くて熱い。
切り抜きの話になると、瞳ををキラキラさせて積極的に話ししてくれた。
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