「介護」カテゴリーアーカイブ

認知症高齢者に見守りシール配布

●考察

行方不明者を地域や街や支援者の力と共同して発見する仕組みは浸透しつつある。このような取り組みを行うことで一人でも多くの不明者が見つかり安心できる状態になると良い。

ここまで考察●

認知症などで徘徊する高齢者らを早期に保護しようと、埼玉県杉戸町は現在、家族などへ速やかに連絡するための「徘徊高齢者見守りシール」を配布している。公明党の伊藤美佐子町議はこのほど、担当者から話を聞いた。

対象は、町内在住で徘徊行動が見られたり、認知症と診断された人と、その保護者。高齢介護課に申請すると、専用の伝言板サイト「どこシル伝言板」にアクセスできるQRコードが表示された見守りシールを衣類用や、つえ用などセットで40枚もらえる。

発見者がQRコードをスマートフォンなどで読み取ることで、伝言版サイトを通じて家族などと迅速に連携を取ることができる。

町ではこのほか、認知症カフェの設置や住民らを対象に実施する「徘徊声かけ訓練」など、認知症対策へ積極的に力を入れている。

伊藤町議は認知症対策の充実について、2014年9月の議会質問以来、一貫して訴えてきた。

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(三重県)家族から被害、高止まり 県内16年度、高齢者虐待226件

●考察

養護者(介護者)からの虐待が多い件はこれまでも取り上げられている。
介護の先の見えない不満や、負担や感情への直接的な痛手などがある。

やっていることの閉塞感や達成感がないことも挙げられる。
感情を抑えないとできないこともあるが、まずは介護者自身に知識を伝え、社会的支援を受けながら「根を詰めすぎない介護」をおすすめしたい。

ここまで考察●

 三重県内で二〇一六年度に認知した高齢者虐待は二百二十六件(前年度比四件減)あり、うち二百二十二件(同一件減)が家族などの養護者による虐待だったことが県のまとめで分かった。依然として養護者による虐待が多い状況を受け、県は家庭で抱える介護のストレスなどが背景にあるとみて支援に力を入れる。

 養護者による虐待の内訳は息子の八十八件が最も多く、夫の五十八件、娘の五十三件が続いた。介護施設などの職員による虐待は前年から三件減り、四件だった。

 県長寿介護課によると、養護者による虐待は近年、横ばいで推移している。今回の調査で虐待の理由を回答した四十五件をまとめたところ、上位は「当事者間の人間関係」「介護疲れ・介護ストレス」「被害者の認知症」だった。自宅での介護で起こりやすい家庭内の問題が背景にあることが浮き彫りとなった。

 同課の担当者は「認知症患者も増えており、介護する側のストレスも増えているのではないか。虐待した人に問題があると考えるのではなく、起きた原因と必要な支援を考えることが重要になる」と話す。

 一方、虐待の種類を複数回答で聞いたところ、殴る蹴るといった「身体的虐待」が百六十件で最も多く、暴言などの「心理的虐待」が百九件。金銭など財産を不当に処分したり奪ったりして苦痛を与える「経済的虐待」が五十件、介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)が三十八件だった。

 鈴木英敬知事は会見で「高齢者への虐待があることを重く受け止めている。相談窓口でのきめこまやかな支援を市町と連携して行っていきたい」と話した。

いなげや、日野市で移動スーパー 高齢者見守りも 東京

いなげやは13日、東京都日野市で軽トラックを使った移動スーパー事業を始める。全国で同事業を展開するとくし丸(徳島市)とフランチャイズ契約を結び、総菜や生鮮、日配品など300~350品目を販売する。一人暮らしの高齢者を見守る役割も果たす。同事業を行うのは、多摩地域では3地域目となる。

 主に程久保、南平、平山、石田、日野、三沢の各地区に住む約150人の顧客を対象に、軽トラックを改装した車両に商品を積んで週2回移動販売する。一戸建て居住者については顧客の自宅で、団地やマンションなどの集団住宅については、顧客が集まりやすい場所を決めて販売する。1日約8万5000円の売上高を目指す。

 販売を行う地域は高齢者の割合が高く、丘陵地が多い。いなげやは日野市の高齢者見守り協力事業所に登録している。移動販売を通じ、2回訪問しても顧客が不在の場合は同市や高齢者の支援拠点である地域包括支援センターに連絡するなどの対応をしていく。

経済産業省はが「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」を開催し、この度、報告書を取りまとめました。

●考察
おはようございます。

経済産業省はが「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」を開催し、この度、報告書を取りまとめました。
の概要である。

高齢者や要介護(支援)者の内容や
今後2035年に向けて介護の必要な人は増える
介護者も思うように増えない

高齢者と要介護者が多くなると消費が滞る

高齢者同士で支え合ってもらわないといけない

介護サポーターを創設し働いてもらう

社会の損失が少なくなる

という図式のようだ。

「介護」という分野を、魅力ある社会的に豊かな職業として支援するのではなく、

「手の空いていそうなところから「後付けの理由」をつけてなんとか済ませれば良い」という印象を受けた。

ここまで考察●

「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」報告書を取りまとめました~人生100年時代を見据えた、高齢者の就労を含む社会参加の促進に向けて~

本件の概要
経済産業省は、「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」を開催し、この度、報告書を取りまとめました。
当報告書では、将来見込まれる介護人材不足の解消・軽減に向け、(1)介護予防の観点からの社会参加の促進、(2)介護分野における人材確保力の強化(「介護サポーター」の導入促進)について、具体的な方策案を提言しています。

1.「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」について
少子高齢化の進展に伴い、今後、わが国の生産年齢人口は減少し、各産業における深刻な労働力不足が生じる可能性が高まっています。
こうした趨勢は、高齢化に伴って需要の増大が見込まれる介護サービス分野において顕著であり、労働力不足等による介護サービス不足は、介護離職を招き、各産業における労働力不足に拍車をかけることが懸念されます。

経済産業省では、平成28年3月に「将来の介護需要に即した介護サービス提供に関する研究会 報告書」をとりまとめ、将来にわたって必要な介護サービスを確保していくためには、「介護機器・IT等を活用した介護サービスの質・生産性の向上」等を進めていくことが必要との提言をまとめたところですが、将来の介護人材不足を解消・軽減するためには、

需要面や介護現場の人材確保などを同時並行的に進めることが必要
「人生100年時代」を見据えると、高齢者をはじめとする国民一人ひとりが生きがいを持って自分らしく暮らす社会の構築も重要
との観点から、「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」を開催し、高齢者への「介護」の提供にとどまらない、就労を含む社会参加を促進する「高齢者ケアシステム」について議論を行いました。

2.報告書の要旨
本報告書では、団塊の世代が85歳(85歳以上では要介護(要支援)者が6割を占める)を超える2035年を目途に、将来見込まれる介護人材不足の解消・軽減に向け、(1)介護予防の観点からの社会参加の促進に向けた方策、(2)介護分野における人材確保力の強化に向けた方策の2つの視点から、提言をまとめています。

(1)介護予防の観点からの社会参加の促進に向けた方策
加齢に伴う高齢者の生活機能の低下は「社会的役割」から徐々に低下することが明らかになっており、介護予防を推進する上では、高齢者の社会参加の促進が重要です。一方で、「高齢者が参加したい活動が見つからない」等のミスマッチが生じていることから、民間事業者の企画・マーケティング等のノウハウを活用した魅力的な社会参加の場やサービスの開発が、より高齢者のニーズに即したサービス創出に繋がると考えられます。
また、高齢者向け市場が拡大する一方、高齢者が要介護状態になることで必需品以外の消費(選択的消費)が抑制される可能性があり、その額は年間最大1.7兆円に上るとの試算結果を踏まえ、介護予防への民間事業者の参入の必要性を示しています。

(2)介護分野における人材確保力の強化に向けた方策
業種横断的な人手不足の中、介護分野においても、専門人材をサポートする役割として、高齢者等の潜在的労働力の活用が始まっているところです。
そのような中、高齢者等が活躍できる多様な働き方の一つとして、必要な技術・経験がなくても就労できる「介護サポーター」の導入に向けた方策をまとめています。
具体的には、「介護サポーター」の導入に向けたBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の手法を活用した業務プロセスの見極め・見直し・切り出しの推奨や、「介護サポーター」の導入事例、採用に向けた効果的なアプローチ(募集)方法等をまとめています。

担当
経済産業政策局 産業構造課長 蓮井
担当者:栗田、藤岡、前田、中岡
電話:03-3501-1511(内線 2531)
03-3501-6590(直通)
03-3501-6590(FAX)

公表日
平成30年4月9日(月)

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JR東日本、越谷に子育て・高齢者支援施設

 JR東日本は4月1日、子育て支援と高齢者福祉の複合施設を埼玉県越谷市に開設する。越谷レイクタウン駅近くに保育園や学童保育施設、デイサービスなどを併設。10月には武蔵浦和駅(さいたま市)近くにも同様の施設を開業させる見通しだ。子供と高齢者など多世代交流を促し、暮らしやすい沿線づくりにつなげる。

 施設名は「コトニア越谷レイクタウン」と「コトニア武蔵浦和」。JR東日本は2013年から首都圏で同様の複合施設を開設している。埼玉県内への進出は初めて。

 越谷市では武蔵野線高架下に定員90人の認可保育園と学童保育施設、一時預かり保育や育児相談などに応じる保育ステーションを設置。園庭を挟んだ土地には機能訓練型のデイサービス施設を設ける。子供と高齢者が交流できるイベントの実施なども想定する。

 さいたま市では武蔵浦和駅近くの埼京線沿線の土地を活用する。4月1日に認可保育園と学童保育施設を設け、10月に運動型デイサービス施設を開業させる予定。両施設の間には園庭や菜園を設け、多世代が一緒に作業できるようにする。

「感情労働」とは? | 感情労働の職種とストレスについて

★考察

ある種の職業「サービス業、営業、教師、医療、介護」は感情労働と呼ばれる。
以下に説明がある。

「感情労働」が必要な職種として代表的なものは、「看護師」などの医療職や「介護士」などの介護職、「客室乗務員(CA)」だといわれています。

相手=顧客の精神を特別な状態に導くために、自分の感情を誘発、または抑圧することを職務にする、精神と感情の協調が必要な労働のことをいいます。

感情が労働内容にもたらす影響が大きく、かつ適切・不適切な感情が明文化されており、会社からの管理・指導のうえで、本来の感情を押し殺して業務を遂行することが求められます。

体を使った作業を賃金に変える「肉体労働」、頭を使って創出したアイデアなどを賃金に変える「頭脳労働」に対して、「感情労働」とはその名の通り、感情を抑えることで賃金を得ます。このように、対人の仕事につく人の多くが、決められた感情の管理を求められ、規範的な感情を商品価値として提供しているのです。

上記引用

このように感情を制御することで成り立っていると何処かに弊害が出てしまうこともある。
そのときに「自分を確立」して「適切な自己中心的」な振る舞いが求められる。

「いま感情を抑制しているな・・・」とか
「あるべき姿を演じているな・・・」のように客観的に対応できたら良いと思う。

ここまで考察★

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コーヒー生豆に含まれるクロロゲン酸 高齢者の認知機能改善

クロロゲン酸摂取による高齢者の認知機能改善を実証した自身の論文を手にする加藤准教授
 山形県立米沢栄養大の加藤守匡(もりまさ)准教授(44)は15日、コーヒーの生豆などに含まれるクロロゲン酸に、高齢者の認知機能を改善する効果があることを大手食品メーカー「花王」との共同研究で実証したと明らかにした。コーヒー摂取による認知機能改善の報告例はあるが、クロロゲン酸摂取による実証例は初めてという。国際医療科学雑誌に論文が掲載された。

 加藤准教授らは2014年8月から半年間、米沢市の65歳以上の男女計8人にクロロゲン酸330ミリグラム入りの試験飲料100ミリリットルを毎日就寝前に摂取してもらい、その前後の認知機能テストで効果を調べた。
 8人は全員、テスト前は認知機能の低下を自覚していたが、摂取後に視覚運動機能や注意機能、記憶能力など計15項目をパソコンでテストしたところ、最高で平均20%の改善が示された。特に前頭部の脳がつかさどる注意機能などの改善が顕著だったという。
 血液検査では、認知症を引き起こすとされるタンパク質の一種、アミロイドベータが平均27%低下し、言語記憶の改善にも効果が見られた。
 認知症は将来的に高齢者5人に1人の割合で発症するとの予想もある。根治療法が確立されておらず、今回の実証は予防対策に役立つと期待される。
 県認知症施策推進協議会委員を務める加藤准教授は、高齢者向けの軽運動による認知症予防法を開発し、県内各地の健康教室で指導もしている。「クロロゲン酸の効果が実証されたことで、今後は運動と栄養の側面から認知症予防への相乗効果の具体策を考えていきたい」と話している。

草刈りロボットで高齢者の離農防げ 出雲 /島根

毎日新聞2018年3月11日 地方版

出雲市佐田町内の8営農組織が連携して、農業活性化のために設立した会社「未来サポートさだ」(同市佐田町反辺)は今月から、草刈りロボットを導入した。
高齢者に負担のある草刈り作業をロボットで軽減し、離農を防ぐ狙いがある。
ロボットはデンマーク製で無線操縦する。1台410万円。
同社が1アール1500円で草刈りを請け負い、操縦するオペレーターを派遣する。傾斜地でも作業ができ、試運転では45度の傾斜地で草を刈ることができた。

 山本友義社長(71)は「地域の農業を守るための事業。高齢者にもう少し農業を頑張ってみようと思ってもらい、耕作放棄地を生み出さないようにしたい」と話している。

 問い合わせは、同社(0853・84・1588)へ。【山田英之】

https://mainichi.jp/articles/20180311/ddl/k32/020/241000c

虐待の神奈川県の詳細

虐待者の続柄は息子が402人と最も多く、夫203人、娘187人の順であった。
それまで他人の世話(ケア)をすることが少なかった男性は介護という意味の忍耐がなかなか続かないのでは、とも考える。
介護は身内で行うことは想像以上の負担がある。
そういうことを知っていくことこそ相互理解の入り口だと思う。

介護に困っている人よりも「今介護に関係のない救い手側になれる人の理解」こそが重要だ。

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福祉大国スウェーデン発祥、触れるケア「タクティール」とは

★考察★ 

私もタクティール講習修了者だ。
実際になんども介護施設で実施してきた。

効果的だと感じる時は
「眠れない」と訴える認知症高齢者さんにケアスタッフがベッドサイドに座り、しっかりと手のひらや腕を撫でさすっているうちにちょっと失礼だが「子供のように」寝入ってしまうことだ。

テキストを年に数回読み直し優しいふれあいを実践している。

★ここまで考察★

 高齢化が進む日本社会において、介護は誰もが避けられない問題だ。特に子が親を介護する際に、意外に大きな壁になるのは、お互いが大人だということだという。助けてもらう親にもプライドがあり、そう思うと、助ける子の方も遠慮がちになる。

 でも、体に“触れる”ことには大きな癒しの効果があり、すでに医療や介護の現場でも取り入れられているという。福祉大国スウェーデン発祥の“触れるケア”タクティールケアのインストラクター、原智代さんに聞いた。

「今、日本の病院や介護施設でも行われているタクティールケアは、心地よさと安心感、痛みの緩和をもたらしてくれるケアの手法で、スウェーデンの未熟児ケアの中から生まれました」と、原さん。

 発祥が1960年代というから医療技術面もひと昔前。未熟の状態で生まれて来た子供の小さな命を、何とかつないで育てようとした看護師たちが考案したという。

「ケアの中で、看護師の手でたくさん体に触れられた子は血流量が増加し、体温の上昇や安定が見られ、触れられなかった子に比べて成長の度合いに明らかな差がありました。この経験から“体に触れる”ことの有効性を確信し、手、脚、背中などをやさしく手でなでさするメソッドを確立。障害児やがん患者の終末期ケアなどにも使われるようになりました」

 日本では2006年から、当初は認知症ケアの一環として取り入れられた。

「本国スウェーデンでも、ここ20年ほどは高齢者や認知症のケアとして広く行われるようになりました。日本の病院や介護施設、在宅介護などに導入されると、認知症による攻撃性が劇的に収まったり、リウマチの痛みが和らいだりするなど、治療・改善効果も見られ、以来、大変、注目されています。ストレスの多い現代人には、この癒しを必要とする人も多く、要介護の高齢者だけではなく、介護をするご家族にも施術して、喜ばれています」

 現在日本では、日本スウェーデン福祉研究所に認定された資格取得者が、病院や介護施設などで施術を行っている。認定取得のための講座受講者には医療・介護関係者のほか、家族のために施術を覚えたいという一般人も多いという。

◆不安や恐怖が取り除かれ、不眠や便秘、冷え解消も

 人の手が体に触れることで、なぜこのような健康効果が得られるのだろう。

「1つには、皮膚から伝わる刺激によって脳の視床下部からオキシトシンと呼ばれるホルモンが分泌されることによると考えられます。オキシトシンはストレスを和らげて幸せな気分にさせる働きがあり、別名“幸せホルモン”“愛情ホルモン”などとも呼ばれています。

 また、痛みの緩和にはゲートコントロールも関連していると思われます。これは興奮状態のときには痛みが強く感じられ、患部をなでさするなど触覚を刺激すると痛みの伝わりが弱まるというもの。今のところ1つの学説ではありますが、痛いときに無意識に患部をさすることからも効果は明らかでしょう」

 そしてもう1つ重要なことは、人に触ってもらうことで自分を確認でき、不安が解消されるということだという。

「発端になった未熟児ケアでは、身体機能が未熟で、自分が何たるかもわからない状態のところに『ここがあなたの背中よ』『腕はこんな形よ』と、やさしく触れてもらうことで初めて自分を“感じる”ことができる。この感覚が生きる力を呼び覚ますのです。

 認知症が重症化してきたときにも感覚が鈍り、同じように自分の体のイメージができなくなることがあります。絶対に入れない小さなすき間に無理に入ろうとするような行動や、徘徊、攻撃などの周辺症状(BPSD)の裏には、底知れぬ不安があるのです。

 また認知症に限らず高齢になると、身体機能が衰えて思うように行動できなかったり、危ないからと、何かと禁止・抑制を強いられたりして、周囲が思う以上に不安や怒り、恐れが蓄積しているもの。そんな気持ちが理解されず、ないがしろにされることでも自分の存在意義を見失い、ネガティブな感情が増します。

 こんな高齢者にやさしく体に触れると、不安が取り除かれ、大事にされている自分を確認できるようです。タクティールケアの施術後、涙を流して泣かれるかたが多いのも、単に心地よいというだけでなく、緊張した心がほぐれた証。実は施術する私たちも、ケアをする手のひらを通して心地よさを感じ、体がポカポカしてとても前向きな気分になります。施術後はお互いの間に親しみのある信頼関係も生まれます。このポジティブな精神状態が生きる力を呼び、医療による治療効果を上げることにもつながるのです」

 高齢者の多くが訴えるという不眠や便秘も、ベースには不安や心配、恐れなどによる緊張状態がある。タクティールケアを受けた高齢者からは、施術後体が温まってよく眠れた、便秘も解消したという声が数多く上がるという。

◆恥ずかしければ背中にそっと触れることから

 体に触れることは、個人的な領域に1歩踏み込むことでもある。

「ハグの習慣もない日本人には、体に触れられることに抵抗を感じる人もいます。それでも、たとえば小さい頃に、“いい子いい子”と頭をなでられると安心したり、痛いところにお母さんが手を当てると不思議に治ってしまったり。また悩みや悲しみに暮れているときに“大丈夫だよ”と背中をさすってもらうと、少し気が楽になったりしませんか?

 人に触れられることで得られる安心感や心地よさは、特に子供の頃に、大人になってからも少し弱ったときなど、いろいろな場面で体感していますから、心を込めて少しずつ距離を縮めていくと、抵抗感をなくすこともできます。

 タクティールケアの施術では、向き合って行う手と足、目を合わせずに行える背中のケアが基本メニューですが、特に背中は抵抗感が少ないよう。面積が広く、大切な脊髄があるため、心地よさも感じられやすいようです。

 親御さんを介護されるときに、触れることに抵抗があったり恥ずかしかったりするなら、日常の何気ない場面でそっと背中に手を当ててみることから始めてみてください。ご家族と触れ合うことが、大きな支えになるはずです」

※女性セブン2018年3月22日号

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