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彩りあふれる豊かな生活をもう一度取り戻す

えがお9月15日発行10月号大嶋さん

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大嶋延雄さん

大正15年9月16日生まれ 93歳 埼玉県秩父郡皆野町戦場生まれ 川下りで知られた長瀞の隣。

4人兄弟の長男として生まれた。 子供の頃から「早くこの土地を出て活躍したい、ここでくすぶっていないで都会で活躍したい」と考えていた。

小学校から熊谷中学に入学し、桐生高等工業学校機械科に入学した。現在の群馬大学工学部である。 卒業後は地元の電気メーカーに入社して10年ほど働き、その後に松下電器に再就職をした。

昭和38年現在の菊名駅にほど近いお宅に引っ越す。

60歳できっぱりとけじめをつけて定年退職。

趣味は水彩画と水墨画。セミプロのつもりで先生に師事し、精一杯努力し、個展を開くまでの実力を身につけた。

それまでは技術職として左脳を活用して生きてきた。

しかし、右脳を活用したいという挑戦だった。

実際に作品を拝見させて頂いたが落ち着いた色合いの水彩画。

趣きふかい水墨画など素晴らしい作品。

東京都知事賞を頂いたときは、とても嬉しかったそうだ。

第3の人生である、水彩画水墨画をしっかりやり切ったと実感。 現在は人生の終わりをいかにうまく全うするかと考え始めている。 第二の故郷である「横浜」を訪れてみようと横浜開港資料館を訪ねた事が縁で古地図や横浜浮世絵に出会う。 今まで全く知らなかった新しい発見をするという、学校で全く習っていなかったような喜び、ワクワクする気持ちを久しぶりに味わった。 開港当時の横浜の風景や生活の様子、古地図を見ていると当時の事情に思いを馳せる。

幸せですか?

「幸せです。すべて今まで会ってきた人々のお陰です。 卒寿とはよく言ったものですね。 90歳を過ぎた今、皆のお陰で生きている事がよくわかる」 「山に例えると、90歳は九合目。山はどこを登ってもそうだが、最後の一合が厳しい」と話してくれた。

と尋ねると【五十歳の頃、隠退後の松下幸之助さんを京都の別荘”真々庵に訪ね、一対一でお会いできたこと】と噛みしめながら話す。 温厚で実直。そして溢れるような笑顔でお話してくれる大嶋さんは、輝くプラチナ世代だ。

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