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彩りあふれる豊かな生活をもう一度取り戻す

2018年9月15日‐表紙‐山口すぎ子さん

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大正11年5月27日生まれ 戌年
三重県津市に5人兄弟の長女として生まれる。「すぎ子」はまっすぐに成長してほしいと願いを込めた名前。小さい頃は人見知りの女の子。家政女学校でを卒業。

卒業後、横浜の叔父宅に同居。すぐに兄が招集され戦死。川崎の電気会社時代に6歳年上の武雄さんと二十歳前に結婚。武雄さんは入隊した
が、すぐに解除。大田区鵜の木で暮らし、昭和45年に大倉山に移転。

生来、手先が器用で働き者で仕事が好き。
造花作り、ミシン掛けの「内職」を、子育てが一段落してお菓子会社にパートで働いた。

夫が74歳の時に他界し、昨年72歳の長男が先に他界。

80歳の時「流行っていた」フラダンスをやりたいと想い見学に行ってみた。好きなハワイアンの曲で踊る姿を見て「これやってみたい」とすぐ開始した。
ゆったりして簡単な印象だがそうだが、やってみるとフラダンスはかなりハードなダンス。
手足を逆に動かしたり、振り付けを全部覚えるのは大変。それでもかれこれ16年も楽しんでいる。
フラダンスを始めてすぐに高齢者施設の慰問を開始。現在も定期的に訪問している。慰問の時にフラダンスの先生が「この中に96歳の女性が踊りを披露している人がいます!」と紹介される。気恥ずかしいが、それでも「私の存在が誰かの励みになるなら良いことかな」と考えを変えたそうだ。

上の集合写真は早朝太極拳の様子。会の名前もないが22年も続く集まり。こちらに93歳の時に通うようになり毎朝6時15分から。
体操だけでは足りなくて「体操の前にウオーキングコースを2周してから太極拳をするのよ」太極拳仲間もびっくり。

「今が一番幸せ。好きなことが何でもできる。今でも料理も洗濯も掃除も一人でやってるのよ」

これからプラチナ世代を迎える方に助言を、とお願いすると「家に閉じこもってないで、なるたけ外出して歩いたりするといいわよ」
「何でも良いから好きなこと、なかったら好きなこと探し、それもお金が余りかからないやつね長く続けられるから」
キラキラした瞳を輝かせて、でも小さな声でお話してくれた。

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