高齢者の骨折は多職種チームで治療せよ!

富山市立富山市民病院の「大腿骨近位部骨折患者に対する多職種連携アプローチ」*ここでの骨折は「大腿骨近位部骨折」のこと。

 日本は高齢化社会で特に骨粗鬆症の高齢者骨折の増加している
足の付根の骨折は家族介護負担が大きく、生活の質(QOL)や生存率の低下など問題が大きい。
富山市立富山市民病院での多職種連携のアプローチを紹介する。
 高齢者の1/3は骨粗鬆症で1/5は転倒をしている。
うち1/5〜10回は骨折になる(東京都老人総合研究所)
また骨折経験のある人はリスクは2〜3倍になるという。
 大腿骨近位部骨折してしまうとだいたい10〜15%が、骨折すると1年以内に死亡している。
 そのための「多職種連携」だ。

多職種連携 導入のステップと変化
現状把握で必要なことを見つけ講習会セミナーを実施
その上で「院内ガイドライン」の実施を行った。
結果、初療から内科医の介入、情報共有で電子カルテ導入。
周術期合併症の軽減のため精神科と精神障害、特にせん妄の予防、早期治療に取り組む。
二次骨折予防は薬剤師や栄養士と確実な治療の開始と患者教育をおこなった。

改善したことは以下だ。

内科医の取り組みと結果
これまで高齢者が骨折で救急搬送されると整形外科医が診察、カルテを作成したが内科医の判断が必要な場合はまた内科医の診察で「日常生活動作(ADL)は?持病は?薬は?認知症は?」と再確認していた。
電子カルテでは医師の他、看護師も書き込めるのでデデータ取得が1階で済む。この効果は絶大だ。

病棟看護の取り組みと結果
骨粗鬆症治療を継続のため、医師だけでなく、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーも積極的に骨粗鬆症治療継続に参画しるようになった。看護師でも骨粗鬆症の理解は少なかったが資格取得するなど知識を拡充した。
骨粗鬆症マネージャーは、患者・家族に対して、骨粗鬆症・転倒予防教室を実施した。

ソーシャルワーカーの取り組みと結果
転院・退院後の地域医療機関との連携をきめ細やかにすることで安心を、在宅生活の際も窓口になった。

病院としての取り組みと結果
平均入院総医療費は、全国平均より40万円ほど低かった。
2014年は全国平均より24%低く、2015年は15%、2016年は9%低かった。
病院収入の減少ではなく「早く退院する」でベッド回転が高く収益率も高い。
これは「粗鬆症治療を必ず行ってきちんと処置をしても総医療費は高くない」ことの証明にもなる。

最後のステップ
取り組みと成果を院内で積極的に共有すること。
これが多くの診療専門医師に多職種連携の目的、目的、必要性を理解してもらえる。

記事の最後は以下のように結ぶ。
「これからの日本は、高齢者がどんどん増えていく。たとえ骨折しても、安心して迅速な適切な医療の受けられる体制がもっと広まっていくことを願う」

★考察★

介護施設では転倒は多く発生する。
自由度を上げているとそのリスクは高い。

私は入居の際の契約者に「活動と転倒のリスク」について何度も説明し、理解を共有していた。
そのお陰で転倒自体がトラブルに成ることはなかった。

それでも転倒→担当医に相談→救急車要請→同乗して大病院へ→大腿骨付近骨折→入院→(入院時介護施設としての生活対応)→退院(服薬増大)→車椅子の生活→立ち上がり頻回→ふらつき→転倒・・・・・・・・の繰り返しになることが多い。

私達生活を担当する介護士は「その方の転倒するリスク」を知っていますが経験的な感覚は「服薬の多さで認知症原因よりもふらつきが多く転倒しているのではないか」と感じる。

ここでも多職種連携は何よりも重要だ

★ここまで考察★

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51764